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だれにでもわかるがん
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肺がん
喫煙の影響が大きい
肺がんは、肝がん、大腸がんなどと共に増加傾向にあり、 1998年(平成10)には、ついに男女合計で肺がんによる死亡者数ががん全体のトップになりました(厚生労働省「人口動態統計」)。 これは、肺がんの増加と共に、死亡率が高いためです。
肺がんは世界的に増加傾向にありますが、特に日本の増加率は世界一です。男性の死亡率は女性の約3倍に達し、罹患のピークは50〜60代、 死亡者は高齢者ほど多くなっています。男性に多いのは喫煙者が多いためと考えられますが、女性の喫煙者が増加傾向にあるため、 10〜20年後の女性の肺がんの増加が心配されています。
肺がんの死亡率が高い理由は、早期発見されにくく、発見された時にはすでに治療が難しい進行がんであることが多いためです。 しかし、近年、肺がん検診も充実し、早期発見率も少しずつ向上しています。
肺がんのできやすい部位とその特徴
肺がんは、発生する部位とがん細胞の形態によって、
次のように分類できます。
部位別には二つのタイプ
◆肺門部肺がん・・・肺の入口に近い気管支にできる
がん。 喫煙者に多く見られ、ここにできるがんの多くは
組織型でいえば扁平上皮がんですが、小細胞がんも
できます。
◆肺野末梢部肺がん・・・肺の奥(肺野)の末梢部分、
つまり、肺の先端の方にできるがん。女性にも多くみら
れ、腺がんが多いですが、大細胞がんもできます。
形態別には4種類
◆扁平上皮がん・・・皮膚の組織に似た形のがん。転
移が遅く、完全に切除でき、治癒率が高い。肺がんの
約4分の1を占める。
◆腺がん・・・形が分泌物を出す「腺」に似ているため、
こう呼ばれる。 原因がわからず、リンパ節などに転移
しやすい、やっかいながん。近年増加しており、肺がん
の約3分の2に達している。
◆小細胞がん・・・発育が速く、小さいうちから転移し
やすい、悪性のがん。
◆大細胞がん・・・これも進行が速く、転移しやすい。
発生率は低いが、治りにくい。
イラスト
  ●二つの部位別早期肺がんの特徴
肺門部早期肺がん   肺野末梢早期肺がん
喫煙に関係あり 喫煙の影響
レントゲン検査の有効性
症状
喫煙との関係は小さい
初期はレントゲンで発見しにくい レントゲン、CTで見つけやすい
せき、痰、血痰の症状が出る(喀痰検査が有効) 初期にはほとんど症状がない
現在の肺がんの治療法
他の多くのがんと同じく、手術を受けられる人には外科的治療
(手術)が第一の選択です。 それに、放射線療法や化学療法、
またはこれらの組み合わせによる治療があります。
肺は、右が3つの肺葉に、左が2つの肺葉に分かれますが、
標準的に行われる手術は、1枚の肺葉を取ってしまう肺葉切
除に周囲のリンパ節郭清※をする根治手術です。しかし最近
は、より小さくて早期の肺がんの発見が増えていることから、
ごく小さながんに対しては、よけいな切除をできるだけ減らし、
縮小手術により肺の機能を残すとともに、患者の負担を減ら
そうという試みがなされています。 肺葉と気管支を切除した
後に気管支を縫合する気管支形成術や、早期がんに対して
リンパ節郭清を重点的にする方法などが行われています。
さらに、新しい治療法として、胸を開けないで内視鏡で治療 す
る胸腔鏡手術、 気管支鏡でレーザーを照射する内視鏡レー
ザー治療法(PDT)などの新しい方法が開発・臨床応用され、
好成績をあげています。
※リンパ節郭清がんのできた臓器の周辺の、がんが転移している可能性があるリンパ節を切除すること。
肺のイラスト
  ●肺がんの年齢階級別死亡率
肺がんの年齢階級別死亡率
資料 厚生労働省 「人口動態統計」 2006年
●肺がんの死亡者数・死亡率の年次推移
資料 厚生労働省 「人口動態統計」
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