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乳がん
すべての年代で急増中
乳がんにかかる人の数は、年々増加の一途をたどっていて、年間約3万人弱にのぼります。 2006年(平成18)の1年間に乳がんで亡くなった女性は11,175人に達しています。(人口動態統計2006年概数)現在、女性で罹患率が一番高いがんは乳がん、第2位が大腸がん、 第3位が胃がんです。
欧米ではかなり前から、女性がかかるがんのトップは乳がんで、ごく最近の発表によると、 アメリカの女性は9人のうちの1人が一生のうちに乳がんにかかっているとのことですが、すさまじい高率です。わが国では今のところ、 20人に1人ぐらいですが、急増しているのは事実です。
乳がんにかかる人が最も多いのは40〜50代ですが、最近では若い20代も含めて、すべての年代で増えています。
 
原因は女性のライフサイクルの変化と食生活の欧米化
原因の一つはホルモンに関係するものです。乳がんは卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と密接な関係があり、 このホルモンが多い状況のもとでできやすいのです。卵胞ホルモンは、初経が早く閉経が遅い人、出産経験のない人、出産回数の少ない人、 授乳期間の短い人で多くなりますが、昔の人に比べれば、現代のほぼすべての女性が、このいずれかに当てはまるでしょう。
二つ目は食生活の欧米化があげられます。動物性たんぱく質や脂質が多くなると、ホルモンの産生を促す要素となり、 乳がん患者を増やす一因となります。
自己検診法
現在の乳がん治療法
 乳がんの治療法は最近、非常に変化してきています。30年ほど前までは、乳がんと診断されると、定型的乳房切除術といって、乳房全部を取り、 その下の大胸筋、小胸筋も取って、わきの下のリンパ節も取り除き、再発を防ぐ方法がとられました。20年ぐらい前から、非定型的乳房切除術になり、 胸筋は残す手術が主流になりました。さらに10年ほど前から、乳房も、しこりが小さいときには全部取らず、 しこりの周辺だけを切り取る乳房温存手術が行われるようになりました。現在では乳がん全体の50%ぐらいにこの方法が行われていて、乳房温存手術と乳房全摘手術がほぼ同じ割合になってきているようです。
 乳房温存手術は、手術の範囲を小さくするのを補うため、 手術後に放射線療法を併用することがあります。術後の補助療法としてはこのほか、抗がん剤やホルモン剤を組み合わせた化学療法も行われます。
こうした治療法を使った結果、乳がんの治癒率は向上しており、T期では90〜95%、U期でも80%、V期が55〜60%ぐらいになっています。
●乳がんの年齢階級別死亡率
乳がんの年齢階級別死亡率
資料 厚生労働省「人口動態統計」2006年
1円玉以下の大きさで発見されれば温存手術で治癒率はほぼ100%ですから、早期発見が非常に重要です。乳がんは、 自己検診とマンモグラフィによる検診によって自分で発見できるがんですから、これを定期的に行うことが、早期発見につながります。
イラスト
●乳がんの死亡者数・死亡率の年次推移
乳がんの死亡者数・死亡率の年次推移
資料 厚生労働省「人口動態統計」
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