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だれにでもわかるがん
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ホルモン療法
ホルモンで発育するがんに対して行われる治療法です。
がんのなかには、がん細胞の発育にホルモンを必要とするものがあります。 そうしたがんに、必要とするホルモンを分泌している臓器を手術で除去したり、そのホルモンと反対の働きをするホルモンを、 経口や注射で投与して、がん細胞の発育を阻止しようとするものです。
特定の臓器のがん細胞を、殺すのではなく発育を阻止する作用でコントロールするのが特徴です。 長期間の治療になるので、副作用などの注意点についてよく聞き、医師の指示をしっかり守ることが重要です。
●主な治療対象とその方法
乳がん
エストロゲン(女性ホルモンの一種)ががん細胞の発育を促進するため、エストロゲンを分泌している卵巣を取り除く手術や、 反対の作用をする男性ホルモンの投与が行われる。
子宮体がん
ホルモン剤と抗がん剤を併用して治療される。特に初期のがんで高い効果が認められるが、 再発したがんでも用いられる。
前立腺がん
抗男性ホルモン療法で、高齢者や進行がんの治療が中心。 男性ホルモンの供給源である睾丸を取り除く手術と女性ホルモン(エストロゲン)の投与が標準だったが、 最近は手術をせず、男性ホルモンを抑える薬や反対の作用のある女性ホルモンを投与する。
温熱療法
熱を加えてがん細胞を死滅させるとこを期待する治療法です。
がんに対する効果は41℃以上で得られますが、42.5℃あるいは43℃以上に加熱すると急激に死滅しはじめます。 一定以上の温度に温めると、細胞が分裂するときに遺伝子の合成を促すDNA合成酵素が変性するため、あるいは細胞膜が損傷するため、 死滅するのだと考えられています。
温熱療法には、次の二つの方法があります。
1.局所加温法:主に体の表面にあるがんが対象。電磁波、温水などを利用します。
2.全身加温法:広範囲に転移しているがんが対象。血液を体外循環させて加温し、 ふたたび体内に戻して全身を温める。ただし、脳が熱に弱いため、温度に制限があります。
現在の技術ではまだ、がん全体を十分に加温することが困難な場合が多く、 治療法の第一の選択にはなりません。放射線治療や化学療法の補助的な治療法として研究されています。
 
遺伝子治療
遺伝子治療とは、患者の遺伝子の免疫力を強化したり、失われたがん抑制遺伝子をがん細胞に導入することにより、がんの治療をすることです。 現在研究されている遺伝子治療は、「受動免疫強化療法」と「ワクチン療法」の2つにわけられます。
@受動免疫強化療法
抗がん活性をもつリンパ球をとり出して増やし、効果を増強する遺伝子を導入して患者さんの体内に戻すことによって、抗がん免疫の効果を増強する試みがなされています。現在までに、活性化されたリンパ球(TIL)に抗がん効果のある遺伝子(TNF,IL-2など)を導入した後に、患者さんに戻すという遺伝子治療が研究されています。
Aワクチン療法
腫瘍ワクチン療法と、DNA(RNA)ワクチン療法にわけられます。
(1)腫瘍ワクチン療法
がん細胞に免疫反応を増強するサイトカインや接着分子などの遺伝子を導入し、がん細胞が増強しないように放射線を照射した後に患者さんの体内に戻す方法。現在までに悪性黒色腫、腎がん、線維肉腫等で試みられています。
(2)DNA(RNA)ワクチン療法
がんを認識して排除するがん特異的抗原遺伝子を、患者さんの体内に接種し、がん抗原を認識する免疫反応を誘導する試みで、臨床研究が進められています。
また、樹状細胞(抗原提示細胞)にがん特異的抗原遺伝子を導入することによって、抗がん活性を高める研究も期待されています。
疼痛治療
根治のためとはいえ、開腹・開胸手術などは、術後の痛みがかなりのものです。また、がんの恐ろしさのひとつに、 進行するとひどい痛みがあると考えられていることがあります。しかし、現在では「WHO方式がん疼痛治療」などが確立し、 術後には硬膜外麻酔や腰椎麻酔が行われるなど、痛みの治療(疼痛治療)は大変進歩し、 患者は術後や末期がんの痛みからかなり解放されるようになっています。
日本でも、1990年(平成2)に麻薬取締法が改正され、モルヒネも座薬が登場するなど使いやすくなって、痛み治療の条件が整いました。 しかし、欧米に比べると、痛みから解放されていない患者がまだまだ多いのが実情です。
●時間を決めて薬を服用する
時間を決めて薬を服用する
表のような薬が使われますが、鎮痛薬に加えて放射線照射や神経ブロックも行われることがあります。
●疼痛治療に使われる薬
軽い痛み
非オピオイド系鎮痛薬
(アスピリン、非ステロイド性鎮痛薬など)
中位の痛み
オピオイド系鎮痛薬
〈弱オピオイド(コデインなど)〉
強い痛み
オピオイド系鎮痛薬
〈強オピオイド(モルヒネ、ブプレノフィンなど)〉
イラスト
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